本申請では超臨界流体二酸化炭素中をその場観察できるチャンバーを開発した。更に、共焦点顕微鏡を微分干渉化し、光学系を改良し、高分解能、超長作動、高輝度を実現した。これらの装置を用い、超臨界流体二酸化炭素中での炭酸カルシウムの溶解を分子段差レベルで観察することに成功した。その結果、超臨界流体二酸化炭素中ではミクロンスケールの密度揺らぎが存在すると分かった。一方、超臨界流体二酸化炭素中の炭酸カルシウムについてはステップの高さが局所的に減少したが、ステップ位置の変化はなかった。そこで、超臨界流体二酸化炭素に水酸化カルシウムを添加すると、炭酸カルシウムの分子段差は高くなり、結晶成長することが分かった。
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