研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、金属ナノクラスター(NCs)の配位子交換反応において、チオールの量、前駆体金属NCsの中心原子、反応時間を変化させることで、新たな金属NCsの創出に成功した。さらに、質量分析(MS)と逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)を用いて反応過程を追跡することで、配位子交換反応における反応経路、生成物の化学組成を制御できることが解釈された。これらのことは、現在よりも多くの種類の金属NCsをサイズ選択的に合成し得ることを示している。
物理化学/ナノ構造化学
本研究を通じて得られた3つの金属NCsはいずれも過去に選択的合成の報告がなされていない金属NCsである。また、本研究では質量分析(MS)と逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)を用いて反応過程を追跡することで、配位子交換反応のメカニズム解明に新たな知見をもたらした。今後もMSとRP-HPLCを組み合わせることで、これまで未解明であった様々な反応について、そのメカニズムの詳細が明らかにされることが期待される。