• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

Frustrated Radical Pairの化学

研究課題

研究課題/領域番号 20K21189
研究機関東京工業大学

研究代表者

鷹谷 絢  東京工業大学, 理学院, 准教授 (60401535)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワード有機合成化学
研究実績の概要

新たにホウ素とリンのリンカー構造をナフタレン環としたフラストレイテッドルイスペアを用いて,低温条件下で光照射(365 nm)を行うと,ホウ素上置換基であるメシチレン環の炭素-炭素二重結合に対するホウ素の挿入反応が進行し、2-borabicyclo[3.2.0]heptadiene骨格を有するホスホニウムボラートが定量的に生成することを見出した。本化合物の構造はNMRならびにX線結晶構造解析から明らかとした。さらに驚くべきことに,このホスホニウムボラートを暗所下室温で放置すると逆反応が進行し,光照射前のフラストレイテッドルイスペアが定量的に再生することも明らかとした。本反応は,光と熱を化学的な刺激としてホウ素による可逆な芳香環分解を実現した初めての例である。理論計算の結果から,本反応はフラストレイテッドルイスペアの光励起によって生じた励起3重項状態(フラストレイテッドラジカルペア)からボラノルカラジエン中間体が生成し,これが2回の電子環状反応を起こしたものと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 3件)

  • [学会発表] 古典的有機光反応化学の新展開2022

    • 著者名/発表者名
      鷹谷 絢
    • 学会等名
      有機合成化学協会九州山口支部講演会「合成有機化学のフロンティア」
    • 招待講演
  • [学会発表] New Aspects of Ambiphilic Phosphine-Boranes2022

    • 著者名/発表者名
      Jun Takaya
    • 学会等名
      5th International Conference on Organometallics and Catalysis (OM&CAT-5)
    • 招待講演
  • [学会発表] New Aspects of Classical Photoreactions2022

    • 著者名/発表者名
      Jun Takaya
    • 学会等名
      KVA-JSPS Seminar,
    • 招待講演
  • [学会発表] Ambiphilicホスフィン-ボラン化合物の光/熱による可逆な芳香環分解反応2022

    • 著者名/発表者名
      黒木海都,伊藤龍好,岩澤伸治,鷹谷絢
    • 学会等名
      第38回有機合成化学セミナー

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi