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2021 年度 研究成果報告書

分子ネットと縫込み重合によるトポロジカルゲルの新規作成法の開拓

研究課題

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研究課題/領域番号 20K21228
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
研究機関関西大学

研究代表者

大矢 裕一  関西大学, 化学生命工学部, 教授 (10213886)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
キーワードトポロジカルゲル / 縫い込み重合 / 分子ネット / 力学特性 / ポリエチレングリコール
研究成果の概要

本研究では,適度な網目径と網目数を持ち水に可溶な三次元網目構造体=分子ネット(MN)をポリエチレングリコール(PEG)から作成し,このMN溶液中で水溶性モノマーを重合(縫込み重合)することにより,トポロジカルな構造をもつ新規ゲル(MN-gel)を合成した。アクリル酸(AAc)およびN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)をモノマーに選択して合成したMN-gelの引っ張り試験を行なったところ,通常の化学架橋ゲルと比較して著しく大きな破断伸びを示した。ゲルの変形は塑性変形と弾性変形の両方を含んでおり,特にPNIPAAMからなるMN-gelは非常に広い弾性変形領域を示すことが明らかとなった。

自由記述の分野

バイオマテリアル

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で合成したMN-gelは,可溶性成分の絡み合いだけから成り立っている「トポロジカルゲル」の一つであり,これまでに合成されたトポロジカルゲルとは全く異なる構造を有している。すなわち,これまでにないトポロジカルゲルの新規かつ簡便な調製方法を提案したことに非常に大きな意味がある。それだけでなく,広い弾性変形領域を示すなど,その特殊な構造に起因した物性も観測されており,このゲルの広範な応用が期待される。また,PNIPAAmを使用した場合に,高濃度のPEGの共存におけるPNIPAAmの温度応答性の影響を初めて観測することに成功したことは本研究の副次的な効果として学術的な意義がある。

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公開日: 2023-01-30  

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