国土の狭い我が国にとって、コンパクトなオンサイト装置で酸素を製造できる技術は極めて有用である。小規模な酸素製造技術は、多孔質材料を用いた吸着分離法が挙げられる。しかし、これまで無数に開発されてきた多孔質材料はほとんどが酸素より窒素を選択的に吸着し、空気からの効率的な酸素分離は実現されていない。本研究は、この課題に対して、根本から解決するための化学を展開する。窒素に対する酸素選択性を有する材料開発に成功すれば、オンサイトの酸素製造技術につながる可能性があり、社会的な波及効果は大きい。また、効率的な酸素分離による省エネ・省コストにつながるため、多大なメリットを生む可能性をもつ。
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