生体内には様々な代謝物が存在しているが、すべてが同定されているわけではない。レドックス活性を持つ代謝物は、不安定なため解析が困難で、生体内での存在様式、動態など不明な点が多い。しかし、レドックス代謝物は、近年急速に進歩しつつあるレドックスバイオロジー分野において新たな知見を提供し、生物学の発展に大きく貢献するブレークスルーになると期待されている。本研究では、従来から生理活性が注目されている「イオウ」と「イミダゾール化合物」に着目し、レドックス活性を持つ新規の抗酸化物質を同定している。この発見は、動物の酸化ストレス耐性メカニズムの解明につながり、人類の健康増進、疾病予防に貢献すると期待される。
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