高分解能魚探は魚種判別に道を開くと期待されてきたが,特徴量の抽出についてはエコーデータの処理方法も含めて未だ十分に研究がなされていない。その点,本研究は複数の特徴量を抽出し,魚種判別に有用な情報となることを確かめた。また,エコー処理方法の高度化もしている。魚種との対応付けが不十分であったが,魚種判別問題の解決に資する研究成果であり学術的意義がある。 魚種判別手法は,魚群探知機を使用した効率的な漁獲および正確な資源量推定に必要である。魚探による魚種判別技術の確立は「水産資源の保全(管理)と持続的な利用」すなわち食料の安定供給に寄与するものであり,ここに本研究成果の社会的意義がある。
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