夏期や冬期の農業ハウスは、過酷な温度環境となる。年間を通じて農業生産性を高めるためには、ランニングコストを抑えた冷却・加温技術が求められる。農業ハウスの直下には、未利用エネルギーである地中熱が存在する。この地中熱を地上に持ってくれば、ハウス冷房・暖房に利用できる。地表-地中間の熱交換を、いかにコストをかけずスムーズに行えるかが重要なポイントとなる。本研究では、ヒートパイプとして機能させた土を用いて、地表-地中間の熱交換を行った。その結果、冬のハウス内に継続的に温熱源を作り出せることが明らかとなった。夏のハウス内には冷熱源は作り出せたものの、その継続性が課題として残された。
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