研究課題/領域番号 |
20K21383
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 圭一 東京大学, 物性研究所, 准教授 (90467001)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | ロドプシン / レチナール / オプトジェネティクス / ナトリウムポンプ / ヘリオロドプシン |
研究成果の概要 |
本研究では細胞内へナトリウムイオンのみを選択的に輸送するオプトジェネティクスツールの開発のため、天然に存在する外向きナトリウムポンプ型ロドプシンの細胞外型および内側表面の荷電残基の分布を変えることで、膜中での配向を反転させ、内向きナトリウムポンプを創製することを目的とする。そのためBEdep_AAProf法を用いて、電荷分布の反転した分子を設計したところ、配向の反転を起こすための変異箇所が多数提示された。そして大腸菌を用いた実験により、8~9個の変異は安定的に導入可能であることが明らかとなり、今後オプトジェネティクスツール開発の基盤となる要素技術を得ることを達成した。
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自由記述の分野 |
生物物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではBEdep_AAProf法を用いることで、計算科学的に電荷部分布を変えた安定なタンパク質分子を設計可能であることが示された。これは今後、医療および産業面において重要な機能性分子の開発にも新たな方法論を与えるものである。また実験で得られた外向きナトリウムポンプ型ロドプシンの8~9重変異体は、今後N末に膜貫通ヘリックスを追加することで配向を反転させたロドプシンの構造をさらに安定化することで、ナトリウムイオン選択的なオプトジェネティクスツールの開発に貢献すると期待される。
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