研究課題/領域番号 |
20K21414
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
並木 重宏 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40567757)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | はばたき飛行 / ハルテア / 飛翔神経叢 / ギアボックス / 神経細胞 |
研究実績の概要 |
申請課題では,翅関節の動作を解明するため、神経活動の人為的な操作を行い、その表現型から制御機構を分析するアプローチを予定している。 今年度はショウジョウバエ神経系において、飛翔神経叢あるいはハルテア神経叢へ出力する細胞に注目し、その主要な候補である下行性神経の探索を行った。 研究代表者の過去の研究によって、これまでに98種類の下行性神経を同定している。ハワードヒューズ医学研究所ジャネリアリサーチキャンパスでは、Multi-color flip out法を用いたGAL4系統の体系的な解析が進んでおり、このデータベースを用いて、下行性神経のさらなる探索を行ったところ、新たに88種類の下行性神経を同定することができた。Split-GAL4交差法を用い、30種類以上について発現が限局した遺伝子組み換え系統を作出することができた。これらの神経細胞の機能解析により、昆虫の飛行制御についての理解が進むことが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
飛行制御に貢献する細胞の候補を多く特定することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
同定した神経細胞タイプについて、限局された発現を示す遺伝子組み換え系統を作出する。これらを用いて神経活動を制御した場合の表現型を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍による活動制限で実験の一部に遅延が生じたため。
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