研究課題/領域番号 |
20K21454
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 (2022-2023) 基礎生物学研究所 (2020) |
研究代表者 |
安藤 俊哉 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (10709744)
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研究分担者 |
小長谷 達郎 奈良教育大学, 理科教育講座, 准教授 (80837790)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | 強化 / 鱗片 / キチョウ / 構造色 / 装飾形質 |
研究成果の概要 |
(1)強化遺伝子・装飾形質形成遺伝子の同定、(2)装飾形質形成を支える遺伝子制御ネットワークの解析、を通して、装飾形質進化の発生遺伝学基盤解明を目指した。(1)に関しては、本土系統と沖縄系統のキチョウの交配実験によってF2世代を取得し遺伝学的連環解析(ddRAD-seq)の解析データを取得した。(2)に関しては、免疫組織化学・電子顕微鏡解析を通して装飾形質形成に変わる細胞の形態変化を明らかにするとともに、mRNA-seq解析をベースとした装飾形質形成に関わる遺伝子情報を取得した。
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自由記述の分野 |
進化生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強化が生物進化に果たす役割は、生殖形質の多型創出を通して種内に種分化のきっかけを与え、さらなる種分化の連鎖を引き起こす点にある。一方、装飾形質の進化の方向性を決める上で重要な、装飾形質形成の発生遺伝学的背景に関しては、対象生物における発生遺伝学的な解析手法が確立されていなかった為、ほとんど解明されていなかった。本研究では、強化遺伝子座の遺伝子多型情報を利用した集団遺伝学的解析のゲノム科学的な基盤を整備するとともに、トランスクリプトーム解析に基づく発生遺伝学的枠組みを明らかにしたことで、強化が生じる分子基盤を明らかにした。今後、本研究の知見に基づいて強化が引き起こす進化様式の解明が期待される。
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