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2021 年度 実施状況報告書

ドーパミン神経に作用するインスリンシグナルの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K21458
研究機関東京大学

研究代表者

植松 朗  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任講師 (90716242)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワードドーパミン / 報酬 / 腸脳相関
研究実績の概要

2021年度は胃内に水や糖や脂肪懸濁液を投与したときの脳活動について計測を試みた。計測としては細胞外ドーパミンに反応して蛍光強度を変えるGRAB-DA2mを用いた。数か所の脳部位にアデノ随伴ウイルス(AAV)を投与してGRAB-DA2mを発現させ、各領域の真上に光ファイバーを留置した。ファイバーフォトメトリー法によって複数領域におけるのドーパミン変動を同時に計測を試みた。しかしながら、マイクロダイアリシスで得られた結果と同じようなドーパミンの変動が側坐核において見ることはできなかった。GRAB-DA2m自体は味覚応答といった短い時間におけるタスクでは反応をみれており、また先行研究も多くするので問題ないと思われる。本研究では30分程度の長い時間の変動を見ていることに起因するフォトブリーチが大きく影響する可能性がある。またマイクロダイアリシスは1-2㎜程度のプローブを用いて側坐核領域を広く標的ししていることによるマイクロドメインの違いが存在するかもしれない。今後、ドーパミンプローブやフォトブリーチによる影響などを小さくする方法について検討をする。
AAVによるCRISP-Cas9をもちいたインスリン受容体ノックアウト(KO)について検討を行った。ウェスタンブロッティングや免疫組織化学染色により検証した。インスリン抗体の特異性が低いためか、非特異的に染まる像が見られている。そこで、蛍光in situ hybridyzation法を検討した。特異的なプローブを設計することで内在性のインスリン受容体mRNAを特異的に染めることができた。今後はこちらを使ってAAVにてノックアウトができているかを確認する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度は胃内に水や糖や脂肪懸濁液を投与したときの脳活動について計測を試みた。計測としては細胞外ドーパミンに反応して蛍光強度を変えるGRAB-DA2mを用いた。数か所の脳部位にAAV-hSyn-GRAB-DA2mを投与し、各領域の真上に光ファイバーを留置した。ファイバーフォトメトリー法によって複数領域におけるドーパミン変動の同時計測を試みた。しかしながら、マイクロダイアリシスで得られた結果と同じようなドーパミンの変動が側坐核において見られなかった。マイクロダイアリシスは1-2㎜程度のプローブを用いて側坐核領域を広く標的していたがフォトメトリーにおいてはこの領域は限られているため、マイクロドメインによる違いの可能性が考えられる。また実験では120分以上測定するため、フォトブリーチによって影響が見えづらくなっている可能性が考えられる。
AAVによるCRISP-Cas9をもちいたインスリン受容体KOについては、ウェスタンブロッティングや免疫組織化学染色により検証した。インスリン抗体の特異性が低いためか、非特異的に染まる像が見られている。そこで、蛍光in situ hybridyzation法を検討した。特異的なプローブを設計することで内在性のインスリン受容体mRNAを特異的に染めることができた。今後はこちらを使ってAAVにてノックアウトができているかを確認する。

今後の研究の推進方策

フォトメトリーの実験において、ドーパミンプローブやフォトブリーチによる影響などを小さくする方法について検討をする。
AAVによるノックアウトを蛍光in situ hybridyzationにより確認する。そののちノックアウト動物にて評価を行う。これらが上手く動くことを確認した後はノックアウトした動物においてフォトメトリーや行動実験を行う。

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公開日: 2022-12-28  

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