生体高分子やオルガネラ、細胞のクライオ電子顕微鏡観察は、構造生物学研究に不可欠な分析手段であるが、感度の低さが課題になっている。感度を向上させる方法として、電子線反射能の高い金属粒子を標的に結合させるアプローチがある。本研究において我々は、クライオ電顕観測に適した性質を備えたAu25ナノクラスターを、Trp修飾により二工程で抗体に対して均質性高く結合させる方法を開発した。Immunogoldが実際に合成できていることを、SECとクライオ電顕観測によって確認した。合成収率は高くないが、本研究はAu25ナノクラスターを抗体修飾した初の成功例となった。
|