研究課題/領域番号 |
20K21485
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
丸山 徹 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (90423657)
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研究分担者 |
渡邊 博志 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (70398220)
前田 仁志 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 助教 (80791483)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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キーワード | サルコペニア / 健康寿命 / ミオスタチン / アルブミン / ドラッグデリバリーシステム |
研究成果の概要 |
HSAダイマー-筋萎縮阻害 因子融合体のpDNAを作製し、酵母で培養後、各種クロマト法により精製した。その後、イソアミル亜硝酸によりS-ニトロソ化体を調製した。融合体のマウスにおける体内動態を検証したところ、筋萎縮阻害因子単独時に比べて、血中滞留性が大幅に延長し、標的組織である筋肉への分布が顕著に亢進していた。融合体の薬理効果を病態モデル動物で評価したところ、対照群に比べて、体重及び骨格筋重量の減少が有意に抑制されており、筋力や筋持久力が回復していた。
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自由記述の分野 |
医療薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は廃用症候群の予防など他の疾患治療へも応用可能である。例えば、癌に代表される消耗性疾患の場合、カヘキシアと呼ばれる骨格筋萎縮を呈し、 QOLの低下はもとより予後を悪化させる。カヘキシアは高頻度でサルコペニアを合併するため、本融合体の開発はカヘキシア対策にも有望である。加えて、宇宙空間では、重力の低下に伴い、筋委縮や筋力低下が生じやすくなり、5~11日間の滞在で約20%程度の筋肉が減少する。そのため、近い将来に実現する宇宙時代では、この筋肉萎縮・筋力消失への対策も切望されているが、サルコペニア治療薬の開発はこれら宇宙科学への貢献も期待できる。
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