研究課題/領域番号 |
20K21525
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
生田 宏一 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (90193177)
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研究分担者 |
崔 广為 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (70791276)
榛葉 旭恒 京都大学, 医学研究科, 助教 (30812242)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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キーワード | グルココルチコイド / 自己免疫疾患 / Th17細胞 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎 / 関節リウマチ |
研究成果の概要 |
グルココルチコイド(GC)は免疫抑制作用を持ち、自己免疫疾患の治療に用いられる。研究代表者らは、日内変動するGCがT細胞のリンパ器官への集積を促し免疫応答能を高めることを明らかにし、GCの新たな生理機能を提示した。本研究では、GCが炎症誘導性Th17細胞の分化と機能を高め自己免疫疾患の発症を促進することを、T細胞およびTh17細胞特異的なGR欠損マウスを用いて明らかにした。これにより、強い免疫抑制作用で知られるGCが生理的な濃度では逆に自己免疫疾患を誘導する働きを持つという逆説的な概念を確立した。
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自由記述の分野 |
免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グルココルチコイド(GC)は抗炎症作用や免疫抑制作用を持ち、アレルギーや自己免疫疾患の治療によく用いられる。研究代表者らは、体内で日内変動しているGCが、Tリンパ球に作用することでTリンパ球をリンパ器官に集つめ免疫機能を高めていることを示した。本研究では、GCが炎症を誘導するヘルパーTリンパ球の機能を高めて、自己免疫疾患を引き起こすことを、Th17細胞だけでGC受容体を欠損するマウスを用いて明らかにした。このことによって、強い免疫抑制作用で知られるGCが生理的な濃度では逆に自己免疫疾患を惹起する働きを持つという逆説的な考えを確立した。
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