研究課題/領域番号 |
20K21533
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
北村 大介 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (70204914)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 記憶B細胞 / 免疫応答 / リコール応答 / 形質細胞 / 自己免疫疾患 |
研究成果の概要 |
免疫応答においてB細胞は記憶B(Bmem)細胞となり、再侵入した抗原に反応して形質細胞となり抗体を産生するが、一部は胚中心を形成しBmem細胞を再生する。この2 種類のリコール応答は、それぞれ主にCD80-highおよびCD80-lowという2種類のBmemサブセットが起こす。私たちはこれらサブセットへの分化方向が一次免疫応答におけるB細胞へのCD40シグナルの強度により決まることを見出した。本研究では、これらのBmemサブセットの誘導・維持、リコール応答機構の解明を目指した。また、自己免疫疾患において、自己抗体の産生源となるBmem細胞の誘導機構、リコール応答機構についても研究した。
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自由記述の分野 |
免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、初回接種時に2つのBmem細胞サブセットの産生を調節することで、二次免疫あるいは感染時に抗体産生とBmem細胞再産生のバランスが予測できる新たなワクチンの開発が可能となる。また、自己免疫疾患において、自己反応性Bmem細胞の形質細胞への分化あるいはBmem細胞維持を阻害する治療に応用が可能となる。具体的には、自己免疫モデルマウスにおいて、自己反応性Bmem細胞が交差反応性の口腔内共生細菌に反応して形質細胞へ分化することが明らかになった。自己抗体が交差反応するこの細菌と自己抗原との共通エピトープを同定すれば、自己反応性Bmem細胞の選択的制御が可能となる。
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