原発性硬化性胆管炎(primarysclerosingcholangitis;PSC)患者の胆汁および胆管から上皮オルガノイドを作製し、全ゲノム解析によりPSCおよび対照群の体細胞変異を解析した。また、PSC肝移植例の胆管をマルチサンプリングし、オルガノイド培養を用いて上皮を純化し全エクソン解析を行い、変異クローンの広がりを評価した。隣り合ったサンプルで共有される変異クローンの広がりを認め、ARID2やPIK3CAなどのがんドライバー変異を有するクローンが観察された。本研究により、上皮クローンの綿密な解析が可能となり、PSC病態および発癌に関連する可能性のある遺伝子変異を同定し得た。
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