微生物において収斂進化の概念に基づくACE2様酵素B38-CAPを見出したことから、大量生産にコストと時間のかかるACE2蛋白の代替えとなることが考えられた。そこで、迅速に大量調製可能なB38-CAPの治療応用を目的として研究を行った。具体的には、急性循環呼吸不全ならびにCOVID-19の動物モデルにおけるACE2様酵素B38-CAPの病態改善効果を検討した。その結果、B38-CAPが敗血症や誤嚥性肺炎による急性循環呼吸不全ならびにCOVID-19肺炎の重症化を阻止することが分かった。よって、ACE2様酵素を用いた急性循環不全、呼吸不全に対する実践的な治療技術の基盤を構築できた。
|