我々は世界初の水チャンネル蛋白・アクアポリン4(AQP4)促進剤TGN-073の開発に成功し、この薬剤が脳の水動態(グリンファティック・システム)を促進させ脳実、質内の脳間質液の脳実質排泄障害により脳組織に水が貯留している病態である水頭症による脳浮腫・脳機能を改善することを確認した。使用したTGN-073は世界初のAQP4促進薬であり、この化合物をシーズとして種々のAQP4制御薬の開発が可能になると考えられる。またAQP4促進による脳浮腫水の排出亢進という創薬コンセプトも全く新しいコンセプトであり、水頭症以外にもアルツハイマー病をはじめとした脳異常蛋白蓄積疾患などに応用が広がる可能性がある。
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