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2021 年度 実績報告書

尿細胞より直接誘導した神経前駆細胞を用いる脳神経疾患のマルチオミクス解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K21570
研究機関浜松医科大学

研究代表者

才津 浩智  浜松医科大学, 医学部, 教授 (40402838)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
キーワード尿細胞 / iPS細胞 / マルチオミクス解析 / スプライス異常
研究実績の概要

(1)尿中上皮細胞(human urine-derived cells: hUDCs)樹立方法の最適化とhUDCsからのiPS細胞の樹立:他施設から送付してもらう状況を考えて、hUDCsの培養方法の最適化を行った。その結果、1. すぐに遠心分離してラボバンカーで凍結後に送付してもらう、および2.バッファとキレート剤と抗生剤を混和して室温輸送、することで、それぞれ約60%, 45%の成功率でhUDCsが樹立できるプロトコールを確立した。低酸素+低分子での培養では神経前駆細胞のコロニーが認められたものの、その増殖は不良で、尿細胞との混合培養からRNA-seq用の検体をえることは難しかった。そのため、hUDCsからiPS細胞の樹立を試み、RNAをトランスフェクションする方法でiPS細胞株を樹立することができた。
(2) 末梢血単核球から直接誘導する神経様細胞の樹立:申請後に末梢血単核球からわずか3日間で神経細胞が誘導できるとする報告があった(NinomiyaらbioRxiv 2019)。この方法にグリア細胞との共培養という新たな培養方法を導入することで3日間培養での形態変化を促進することに成功した。短時間の培養時間であることも考えると、非常に有効な手法と考えられたが、得られるRNA量が少なく、手技も煩雑であるため、iPS化も確立した(1)の方法で研究を進めることにした。
(3)変異未同定例に対する全ゲノム解析とhUDCs を用いたRNA-seq解析:上記解析によって2症例で原因となる遺伝子異常の同定に成功した。うち一例は既に発表済みであり、保険でのパネル遺伝子検査で原因不明であった症例に、FBN1のイントロンバリアントを同定し、hUDCs のRNA-seqでイントロン保持のスプライス異常を起こしていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Genome sequencing and RNA sequencing of urinary cells reveal an intronic FBN1 variant causing aberrant splicing2022

    • 著者名/発表者名
      Hiraide Takuya、Shimizu Kenji、Miyamoto Sachiko、Aoto Kazushi、Nakashima Mitsuko、Yamaguchi Tomomi、Kosho Tomoki、Ogata Tsutomu、Saitsu Hirotomo
    • 雑誌名

      Journal of Human Genetics

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1038/s10038-022-01016-1

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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