研究課題/領域番号 |
20K21602
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
坂田 泰史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00397671)
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研究分担者 |
肥後 修一朗 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (00604034)
彦惣 俊吾 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (30423164)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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キーワード | 不整脈原性心筋症 / 疾患iPS細胞 / ゲノム編集 |
研究成果の概要 |
本研究開発では、不整脈原性心筋症症例からiPS細胞を樹立し、ゲノム編集技術を用いて、発症原因であるPKP2遺伝子変異を精密に改変した細胞を作製した。作製したiPS細胞をシート状に拍動する心筋細胞に分化させ、機能を解析した結果、PKP2タンパク質の減少に伴い、収縮力が低下すること、デスモゾームの形成異常が生じることを見出した。さらに、ゲノム編集を用いて、生きた細胞においてデスモゾーム動態を可視化するiPS分化心筋細胞を構築した。この細胞にアデノ随伴ウイルスによるPKP2遺伝子補充を行い、デスモゾーム回復過程を可視化するとともに、収縮力が改善することを見出した。
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自由記述の分野 |
循環器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不整脈原性心筋症には既存の心不全治療薬が奏功せず、進行した場合、心臓移植しか治療方法が残されていません。本研究ではプラコフィリン2タンパク質が欠損したiPS細胞由来分化心筋細胞を用いて、その病態解明を行い、遺伝子補充の治療概念を実証しました。精密に遺伝子を改変した不整脈原性心筋症モデル細胞、及びデスモゾームを可視化するイメージング細胞は、難治性心筋症に対する今後の治療法開発において、有用なプラットフォームを提供すると考えられます。
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