研究課題/領域番号 |
20K21611
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
島野 仁 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20251241)
|
研究分担者 |
中川 嘉 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (80361351)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
|
キーワード | コレステロール / 神経分化 / HMGCoA還元酵素 / 脳形成 / ニューロン / アストロサイト / 神経新生 |
研究成果の概要 |
脳のコレステロールは血液脳関門のため、内因性のコレステロール合成による供給に依存していると考えられていたが、実証はされていなかった。そこでコレステロール合成経路の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素(HMGCR)を脳特異的に欠損させたマウス(Nestin-Cre HMGCR KO)を作製したところ、Nestin-Cre HMGCR KOマウスは脳底部以外が原器のみでほとんど欠損し、生後間もなく死亡した。本研究では脳形成や神経新生に内因性コレステロール 合成が重要である点とその分子メカニズムを明らかにしている。
|
自由記述の分野 |
脂質代謝
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳細胞は脂質に富み特にコレステロールは脳形成に必須とされているが、その生合成系酵素を欠損させることにより大脳や小脳の形成に必須であることを明確に示すことができた。またニューロンとアストロサイトの関与についても示唆に富むデータが得られた。我々が作成した3種のHmgcr BKOをさらに解析することにより、いままで謎であった神経新生に関するコレステロールの関与が明らかになり、認知症をはじめとする神経精神疾患、脳の高次機能に対する脳コレステロールの新しい臨床的アプローチが期待される。
|