研究成果の概要 |
生涯繰り返し感染するウイルスは、エンベロープ蛋白の立体構造を感染前後で大きく変化させ、中和抗体が生じにくい。RSウイルスのF蛋白のprefusion安定化DS-Cav1変異体(McLellan JS et al., Science 342, 592-598, 2013)を我々の独自開発の非増殖型ウイルスベクターBC-PIVに搭載したワクチンを作製し、ハムスターに経鼻投与したところ、血清中にRSウイルスの増殖を強く抑制する中和抗体が誘導された。変異株を含むSARS-CoV-2のスパイク蛋白のprefusion安定化変異体においても同様の結果が得られ、ワクチン作製の共通戦略となり得ると考えられた。
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