エピゲノム編集システムはDNAに傷を入れないため、従来のゲノム編集と比べて安全面での優位性がある。また、エピゲノム編集の強みは、抑制だけでなく特定因子を長期活性化させることができる点にある。疾患制御に関して、特定因子の活性化は一因子だけでも強力な作用を示すことが認められ、アレルギー治療に対する期待は大きい。また、既に臨床面で使用されているAAVや脂質ナノ粒子を用いるため比較的安価であり、経済的・社会的に及ぼす波及効果は大きい。さらに、ほとんど全ての既存治療法は対症療法に限定されているが、本研究でエピゲノム編集を長期間持続する技術が確立されれば根治につながる可能性が高く革新的な治療法となる。
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