超高齢社会の日本で増加する骨粗鬆症は、骨折だけでなく各種骨関連疾患を引き起こすため、その治療法の確立は急務である。近年、様々な作用機序の治療薬が登場しているが、例えばビスフォスフォネートによる顎骨壊死やエストロゲン製剤による視力障害など副作用を有するものが多い。また、低ホスファターゼ症へのALP補充療法においても、乳児型での高カルシウム血症発症などの副作用が根本的治療を阻んでいる。このような中、新規骨代謝関連分子であるPRIPの阻害剤が見いだされれば、骨代謝制御の新たな分子基盤の解明に貢献し骨関連疾患のメカニズム解明にも繋がり、それに基づく治療法開発のbreak throughになりえる。
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