研究課題/領域番号 |
20K21690
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知医科大学 (2021-2022) 松本歯科大学 (2020) |
研究代表者 |
各務 秀明 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80242866)
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研究分担者 |
住田 吉慶 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (50456654)
李 憲起 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (60350831)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 血中循環腫瘍細胞 / 決定論的横置換法 / 自発的スフェロイド / 腫瘍幹細胞 / リキッドバイオプシー / テーラーメイド医療 |
研究成果の概要 |
血中循環腫瘍細胞(CTC)の解析は,遺伝子発現のみでは判断できない個別の腫瘍に対する治療薬の選定に有用である.しかしながら,その頻度は血液10ml中に数個程度とされ,簡便で効率的な抽出は困難であった.本研究では、「決定論的横置換法(DLD)」を応用したマイクロ流体デバイスを用いて,一定以上の大きさを持つCTC細胞塊の効率的な抽出法について検討した。次に、得られた細胞塊から自発的スフェロイドを形成し、遺伝子発現解析を行った。DLDによって細胞塊を含む分画を濃縮することは可能であり、得られた細胞から形成されたスフェロイドは、幹細胞マーカーと血管新生、移動に関わる遺伝子群の発現が上昇していた。
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自由記述の分野 |
口腔外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍細胞クラスターの分離についてはまだ研究が始められたばかりであり、リキッドバイオプシーによって得られるCTCはわずかであるため,これまでの方法では十分ではない。また、腫瘍から樹立された細胞株による検討では特定の腫瘍に対する薬剤感受性を判断することは難しく,患者本人の腫瘍を評価する重要性が指示されている.本研究ではマイクロデバイスと幹細胞研究で開発された自発的スフェロイド培養法を応用することで,効率的に腫瘍幹細胞を抽出することが可能であった. 今回の研究は,個別腫瘍に対する薬剤の最適化や、転移能の高い腫瘍への効率的な治療法選択につながることが期待される.
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