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2020 年度 実施状況報告書

喫煙と飲酒が健康に与える影響:メンデル無作為化法によるエビデンスの創出

研究課題

研究課題/領域番号 20K21696
研究機関筑波大学

研究代表者

野口 恵美子  筑波大学, 医学医療系, 教授 (40344882)

研究分担者 檜澤 伸之  筑波大学, 医学医療系, 教授 (00301896)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
キーワード遺伝子型 / 嗜好品 / アレルギー疾患
研究実績の概要

タバコやお酒などの嗜好品は個人によっては日常生活にかかせないものであるが、その健康への影響について検討する研究ではランダム化を行うことが困難である。過去に行われた膨大な観察研究の結果は一致しないことが多く、喫煙や飲酒の健康へ対する影響について適切なエビデンスが存在しないままに議論され、政策などが決定されている現状がある。
本研究では、喫煙や飲酒が健康、特にアレルギー疾患発症に与える影響についてランダム化試験の代替えとして近年提唱されている遺伝子型を操作変数として対象者をランダム化するメンデル無作為化法(Mendelian Randomization)により、ランダム化比較試験と同等のエビデンスの創出に挑戦する。
本研究では数千人から数万人規模の成人コホート研究の参加者の遺伝子型データを用いたメンデル無作為化法を使用して研究を行う。喫煙や飲酒に影響を与える遺伝子多型は受精時にランダムに子供に分配されるので、”自然に起こった無作為化”により交絡因子の調整が可能となる。飲酒に影響を与える遺伝子型(操作変数)としてALDH2のrs671およびADH1Bのrs1229984を選択している。喫煙については既報に基づいて選択するとともに、それらの既報で関連している遺伝子型と解析対象との関連についても検討している。
数万人規模のデータセットを使用した解析で操作変数の妥当性について検証し、飲酒については十分に使用可能であることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

数万人規模のデータセットを使用した解析で操作変数の妥当性について検証し、飲酒については十分に使用可能であることを確認した。一方で、喫煙については、妥当性のある操作変数の検出に時間を要している。

今後の研究の推進方策

飲酒については操作変数を使用して、アレルギー疾患や形質との関連についての検証を行うとともに、喫煙については他の喫煙の形質を含めて妥当性のある操作変数の探索を行う。

次年度使用額が生じた理由

実験、解析の実施に当たり、一部の項目、特に喫煙について、妥当性のある操作変数の検出に時間を要しているため。次年度は、形質についての妥当性の検証のための試薬等の消耗品と解析用のPCおよびソフトウェアに研究費を使用する。

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公開日: 2021-12-27  

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