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2020 年度 実施状況報告書

訪問看護師のための認知症に対応した誤嚥性肺炎リスクを判定する迅速診断キットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K21702
研究機関新潟大学

研究代表者

竹中 彰治  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50313549)

研究分担者 清水 詩子  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10401762)
茂呂 寛  新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (40509452)
小泉 健  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (10793888)
野杁 由一郎  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50218286)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
キーワード誤嚥性肺炎 / リスクアセスメント / 訪問看護師 / 地域包括ケア / 口腔バイオフィルム / 科学的評価 / オーラルリテラシー
研究実績の概要

在宅高齢者のリスクアセスメントは、持ち込める測定器が限られるため、客観的指標が少なく経験の中でリスクを見抜く必要がある。しかし、認知症高齢者や意思疎通が困難な高齢者は、心身の変化を聞き出すことが困難なため、評価が難しい。
本研究の目的は、特殊な機器を必要とせず、 患者の協力度に左右されない、在宅で病気発症のリスクを判定可能な科学的評価システムを開発し、地域包括ケアで活躍する訪問看護師のリスクアセスメント力を支援することで ある。
初年度は、新潟大学医歯学総合病院呼吸器内科に肺炎のため入院した患者から、治療上必要な血液検査を行うタイミングで残余検体(全血)を回収した。国内外で販売されているCRP迅速診断 キットを用いてCRP値(定性)を測定し、定量値との相関性を検討した。その結果、すべてのキットが90%以上の高い相関性を示したが、Actim CRPは1-4, 4-8, >8mg/dlの3段階判定において、98%の高い相関性を示した。しかし、これらの迅速診断キットは、簡便性(操作の手順)と判定方法に課題があり、在宅で応用するには難があった。
現在、企業と共同で、金コロイドの発色現象を利用したイムノクロマト法を応用したCRP迅速診断キットの開発に着手している。試作品が完成間近となっており、検査精度の検証を行い、完成度を高めていく予定である。また、細菌感染症を検知する指標として、CRPのみでは不十分であるため、白血球5分類や血清抗体価がPOCT (Point of Care Testing)として実施可能か検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

迅速診断キットの開発が順調に進んでおり、試作品が完成間近となっている。現時点の検査精度も良好な結果を得ており、研究期間内の完成の目処が立っている。

今後の研究の推進方策

1)CRP迅速診断キットの開発
試作品完成後速やかに、肺炎患者の全血を対象として検査精度の検証を行い、臨床応用に向けた完成度を高めていく。
2)その他の指標について
CRPは、急性炎症の強さを判断できる鋭敏なタンパクであるが、感染時期を推定するためには1指標だけでは不十分である。白血球5分類を判定可能なポータブル測定機器の開発を検討する。

次年度使用額が生じた理由

本研究は、迅速診断キットの開発を最終目標としている。現在、企業と共同でキット開発を行っており、近日中に試作品が完成する。この開発にかかった費用を拠出する必要があるため、助成金の繰越が必要となった。

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公開日: 2021-12-27  

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