• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

介護老人保健施設で起こる介護事故の実態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K21716
研究機関長崎大学

研究代表者

辻 麻由美  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (60771780)

研究分担者 深堀 浩樹  慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (30381916)
松原 孝明  大東文化大学, 法学部, 教授 (10407645)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワード介護事故 / 高齢者施設 / 損害賠償責任 / 介護老人保健施設 / 介護事故報告書
研究実績の概要

2021年度は、長崎県内下にある1市の介護事故報告書をもとに、介護事故の状況を検討し統計解析をすすめた。当初の計画では、介護老人保健施設を研究対象施設としていたが、様々な高齢者介護施設(介護老人福祉施設、認知症対応型居宅介護、特定施設入居者生活介護)からの事故報告書のデータを分析できたことと、先行研究が少なく、日本の高齢者介護施設の現状を明らかにする必要性もあり分析対象施設を拡大し検討した。
今回、分析対象とした高齢者介護施設は、通所サービスなどを除く、施設を住処としてサービスを受けている高齢者介護施設の介護事故報告書1495件を分析対象とした。高齢者介護施設で最も多く提出されている事故報告書の事故種類は転倒(72.6%)であり、高確率(85.3%)で骨折を伴っていた。また、13.6%の高齢者介護施設が損害賠償責任を負っていた。損害賠償責任の予測因子の1つとしては、介護老人保健施設が有意に起こりやすいことが明らかになった。この結果を踏まえ、今後、介護老人保健施設のリスク管理者へ、施設で起きた事故の内容や対応について調査・解析を行っていく。
計画では、県内で協力が得られた老健のリスク管理者に事故や内容、事故後の対応について半構造化インタビューの実施を予定してた。しかし、COVID-19の影響もあり、当初予定していた研究方法では実施が難しいため、今後も検討を重ねる必要がある。質問紙調査等も模索し、文献検討をさらに進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

介護事故の事後対応の内容を明らかにすることを目的とした研究であったため、それに関わる損害賠償責任との関係について分析を追加し実施した。また、COVID-19の影響もあり、対面調査の実施に関する研究の打合せ等の準備が予定通り進まなかった。

今後の研究の推進方策

介護事故報告書の内容分析及び、介護老人保健施設で起こる事故内容や対応に関する調査準備を進め、解析の実施と公表を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

今年度はもコロナ禍による影響が続き、研究分担者との会議にかかる旅費や、学会開催がオンラインであったため旅費の執行がなくなった。
次年度は、インタビュー調査実施可能性や調査方法の検討などにより、施設や研究分担者との打合せ、研究実施準備等での旅費や、研究実施に伴う謝金が発生する。また、成果公表にかかる学会年会費及び参加費が発生する。

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi