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2020 年度 実施状況報告書

認知症患者の家族ためのAIチャットボットによる意思決定支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K21724
研究機関大阪府立大学

研究代表者

中村 裕美子  大阪府立大学, 研究推進機構, 客員研究員 (10299266)

研究分担者 真嶋 由貴恵  大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (70285360)
松田 健  阪南大学, 経営情報学部, 教授 (40591178)
桝田 聖子  大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 准教授 (10454729)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワードAIチャットボット / 認知症 / 家族 / 意思決定支援
研究実績の概要

1.AIチャットボットによる認知症患者の家族ための意思決定支援システム(以下,チャットボットシステム)開発の準備:(1) チャットボット環境構築:AIチャットボットを LINE のチャットシステムを応用することで構築する.そのために,データベースサーバ(Google Workspace),Python 実行環境 (Linux OS サーバ), LINE アカウントの設置,設定を実施した.(2) チャットボット学習データ整理:Webページや論文,書籍などから,認知症患者の家族の質問例やその質問文が観測される状況を整理することで,AIチャットボットと人が,チャット上で対話するための学習データを整理し,Google Workspace を用いてデータベース化するための環境整備を行い,学習データの生成を行った.(3) 学習アルゴリズムの検討:学習データを整理し,コーパスの作成方法の検討と共に,学習アルゴリズムについて検討を開始し,アルゴリズムの実装環境を (1) の環境で実装するための準備をした.
2.認知症データベースの構築:認知症に関連するWebサイトおよび電子書籍を検索し,家族からの質問とその回答,家族の意思決定支援にかかわる記述,相談の会話文を抽出した.
3.AIテキストマイニング:単語出現頻度,係り受けを分析した.単語出現頻度は、「認知症」「神経細胞」「症状」「治療薬」「アルツハイマー」「地域包括支援センター」「認知機能」「介護者」が高い.係り受け解析では、「認知症-診断」「症状-大別」「認知症-症状」「脳-蓄積」「認知症-疑う」「支障-来たす」「介護者-困る」「人生-生きる」「受診-遅れる」「早期-つなげる」「生活-続ける」が多くみられた.単語出現頻度と係り受け解析から【認知症という病気】【治療】【認知症患者と介護者の支援】についての相談が多いことが明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究分担者とチャットボットのシステム構築と機械学習の基盤とする認知症にかかわるデータベースに分かれて、共同作業を行い順調に研究は進行している。
感染対策のために対面での研究会議は開催できないためオンライン会議を有効に使用している。

今後の研究の推進方策

令和3年度にチャットボットシステムを開発し、実証実験に入る予定である.チャットボットの機能向上には機械学習を増やしていく必要があることから、研究協力者による模擬相談を実施していく。チャットボットシステムはWebサーバを用いることから、実施するにあたり感染対策等の問題は起きないと考えている.しかし研究協力者の募集のための広報には感染対策を講じる必要がある。

次年度使用額が生じた理由

令和2年度の使用額は、コロナ禍により会議や学会参加がオンラインとなり、旅費を使用しなかったため、また、物品費で電子書籍を購入したことにより、予定していたスキャナーを購入していないことにより、使用額が少なくなっている.
次年度の使用計画は、サーバの利用料とシステム利用料が予定より高くなるため、今年度の残額を充てる予定である.

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公開日: 2021-12-27  

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