研究課題/領域番号 |
20K21726
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
小橋 元 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60270782)
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研究分担者 |
内山 浩志 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (00711318)
春山 康夫 獨協医科大学, 医学部, 教授 (20406185)
出沢 真理 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50272323)
高倉 聡 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60256401)
井上 健一 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90587974)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | muse細胞 / 疫学 / 妊産婦 / 糖尿病 |
研究実績の概要 |
Multilineage-differentiating stress enduring (Muse)細胞は生体内に存在する多能性幹細胞である。骨髄から末梢血に動員されて各臓器に供給され、傷害や細胞死によって失われた細胞を分化によって置換・補充することで多様な臓器の修復に対応する。 Muse細胞は、胎盤の免疫抑制効果を担うHLA-Gを発現する性質と、傷害組織の細胞膜から出る警報シグナル(スフィンゴシン-1-リン酸;S1P)に対する受容体を持ち、傷害部位に特異的に集積する。本研究では、傷害組織の障害修復に関わるmuse細胞の予防医学への応用を目指して、健常者における予防医学的応用、さらには妊娠、胎児・乳幼児発達といった母子保健分野における応用の可能性を探る基礎資料を得ることを目的とする。 2020年からの新型コロナウイルス流行により、共同研究先の産科施設の妊婦検診の状況が大幅に変化したため、妊産婦の血液等のサンプルを解析する当初の研究計画の遂行は遅れているが、一方で、非妊婦集団を対象とした研究計画については、共同研究先病院の糖尿病外来においてフォローアップを受けている男女患者(HbA1cレベルにて正常群、軽度耐糖能異常群、糖尿病群の3群に分類している)の血液サンプルからの単核球分離により行うmuse細胞およびS1P測定の結果、糖尿病のコントロールとmuse細胞数とが関連していることが示唆されている。妊産婦の血液等のサンプル解析に関しては、共同研究先を追加するなどの体制整備を行いリクルートを開始したところであり、有用な結果を得たいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス流行により、共同研究先である産科施設における妊婦検診の状況が大幅に変化したために、当初予定していた妊産婦のリクルート、血液等のサンプルの採取が困難となったが、共同研究先を追加するなどの体制整備を行いリクルートを開始するに至っている。
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今後の研究の推進方策 |
新規共同研究先の産科施設の妊婦検診の状況を見ながら、血液等のサンプル収集に入る。血液等のサンプルからFACS等を用いた解析手順等についてはすでに確立しており、現在は比較的リクルートが容易な他疾患での検討を行っている。今後はこれらと、胎児および妊婦のデータとの比較を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた妊産婦のサンプル収集と解析が、新型コロナウイルス流行による共同研究先の産科施設の妊婦検診の状況の変化で、大幅に遅れることとなり、FACS等を用いたmuse細胞の解析等の一部の計画を次年度に持ち越すこととなった。 次年度は新規共同研究先の追加等を行い研究を遂行する。今年度の研究費は解析等において使用する予定である。
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