研究課題/領域番号 |
20K21778
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
澤田 泰宏 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院 臨床研究開発部(研究所併任), 臨床研究開発部長 (50313135)
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研究分担者 |
岸 拓弥 国際医療福祉大学, 福岡薬学部, 教授 (70423514)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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キーワード | 適度な運動 / 高血圧 / メカニカルストレス |
研究成果の概要 |
ヒト対象試験について:週3回、1回30分間、合計14回の上下動椅子搭乗の血圧下降効果を認めた。連続血圧測定による交感神経活性と心電図のRR間隔の測定による自律神経活動の評価で、上下動椅子搭乗による有意な交感神経活性抑制効果を認めた。動物実験について:高血圧ラットにおいて、介入開始後4週以降では頭部上下動による脳卒中発生の有意な低下を認めた。培養細胞実験について:初代培養アストロサイトで、0.3 Pa以上の流体剪断力にて強度依存的なアンジオテンシン受容体発現低下を認めた。一方、20 mmHg以上の周期的静水圧変化ではアンジオテンシン受容体発現が促進された。
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自由記述の分野 |
リハビリテーション医学研究・メカノバイオロジー
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
適度な運動が身体機能に好影響を及ぼすことは一般的に認識されているにも関わらず、そのメカニズムに関する研究は筋・骨格系等、運動器に関連したものが多く、脳も含めて、運動器以外の組織・臓器において局所のメカニカルストレス応答を利用して機能を維持・改善するという視点からの治療技術創出の試みは他では行われていなかった。 本研究により、身体運動の高血圧改善・交感神経過活性抑制効果のメカニズムが明らかとなり、高血圧治療における運動療法の最適化と、肢体不自由障害者や運動器疾患を有する高齢者など、運動をしたくてもできない者にも適用可能な擬似運動療法開発の科学的基盤が構築された。
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