研究課題
挑戦的研究(萌芽)
注射を受ける際などの痛み知覚を和らげる効力を有する物理エージェントデバイスを開発した。ソーシャルタッチと物理エージェントの特性を活かした本デバイスは、ユーザが「握る」感覚と「握られる」感覚を提示することによってユーザの知覚する痛みの軽減を図る。物理エージェントの複数試作を経て最終的なデバイスを開発した。加えて、Pain Research分野における先行知見を参考にして物理エージェントデバイスの有効性を検証する実験プロトコルを開発し、実験を実施した。
知能ロボティクス
「握る」感覚と「握られる」感覚を同時あるいは任意タイミングで提示可能な物理エージェントデバイスの開発、さらにはそれを人の痛み軽減に活かそうとする試みは学術的新規性を有する。さらにはそのデバイス利用の有効性検証に向けて、熱刺激装置を用いた痛み実験プロトコルを確立した点にも学術的な意義があるものと考えられる。ワクチン接種などの機会が全世界的に増えている近年では、将来の応用可能性に向けて社会的なニーズや意義も大きいものと考えられる。