研究課題
挑戦的研究(萌芽)
日本語では、文末に文法機能を担う多くの要素が出現し、「書かれていたにちがいありません = 書く + れる (受身) + テいる(状態) + タ(過去) + にちがいない(推測) + ます(丁寧)」のように複雑な述語表現を形成する。本研究では述語を構成する要素として、助詞137語、判定詞1語、助動詞113語、述語接尾辞74語、複合辞301語を列挙し、その文法的性質を定義することにより、このような複雑な述語表現を自動生成するシステムを実現した。
自然言語処理
本研究は、機械的な生成の観点から日本語の複雑な述語表現に対する見取り図を与えたという意味において、学術的意義がある。特に、接続型の導入により、活用形を陽に指定しなくとも文法的に正しい述語表現を生成できるようになった。本研究で実現した生成システムを利用することにより、たとえば、書き言葉から話し言葉への自動変換、キャラクタ設定に応じた発話文の自動生成などが可能となる。