動物の体表模様など、生物に見られるパターンを観察するとき、我々は無意識のうちにそれらを識別し、分類しています。パターンの違いは誰の目にも「見ればわかる」ように感じられるため、「他種とまったく異なる模様パターン」が観察された場合、新種/別種であることを示す強い根拠であると考えられる傾向にありました。本研究課題では、「模様を見ない」(=主観・直感に頼らない)模様定量化手法の検討を行いました。模様パターンの解析と系統解析とを照らし合わせることで、我々の直感的なパターン識別や多様性認知にバイアスが潜む可能性が示唆されました。
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