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2021 年度 実施状況報告書

超精度画像解析法を利用したスパースモデリングによる超圧縮次世代符号化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K21830
研究機関富山大学

研究代表者

廣林 茂樹  富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (40272950)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワード信号処理
研究実績の概要

申請者が発明した極限的な周波数分解能を有する信号解析技術 NHA (Non-Harmonic Analysis)を使って、画像符号化技術に組み込むためのソフトウェア技術を開発する。NHAは、計測信号を最も正確に解析する方法で、これまでの周波数分析法に比べ10万~100億倍以上の精度の向上があり、従来法では可視化できない僅かな変化もとらえることができる。本研究では、特に画像情報を、より少ないスペクトルを表現できる可能性に着目し、符号化効率を大幅に改善する計算技術を確立し、次世代符号化技術の獲得を目的とする。
NHAでスペクトル自体を正確に推定すれば、事前にスペクトル数を大幅に削減でき、その後の符号化技術によって、さらにデータ量を飛躍的に減少させる可能性があるNHAスパースモデリングを提案した。より少ない効率的なスペクトル表現ができれば、極限的なデータ圧縮につながる。NHAでは、側帯波が出ないため、微小な信号でも正確に検波できる。画像解析でよく利用されているWaveletでは、空間分解能に優れるが周波数分解能が悪い。コサイン変換は、スペクトルの集約性が良いといわれるが偶関数展開しているため、偶関数化による空間の非連続性によって、側帯波が多く発生する。申請者は、これまで、周辺ブロックからNHAを用いて高精度に画像を予測する画像修復アルゴリズムを開発し、局所領域でのマルチブロックでのノイズ除去で高い復元精度を確認した。そこで、さらに非局所的なNonLocal手法に応用し、マクロブロック以外の画像を参照することで、さらに広範囲な復元技術の実現を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症の影響により、学内の実験施設の利用に支障が生じ、研究員の立ち入りが制限されたことにより、当初予定していた実験が行えなくなり、次年度に繰り越すことが必要になった。

今後の研究の推進方策

2次元NHAのスペクトル分布と画像の効率的表現についての検討を行う。一般に、正弦波1本で構成される信号をDFT(FFTや離散コサイン変換DCTなども本質的に同じ)で変換すると、そのスペクトルは分析窓の影響で、2次元周波数空間では本来存在しないスペクトルが複数群れて現れる(側帯波)。一方、NHAでは、側帯波が全くでないため、画像信号を表現するスペクトル数が、格段に減る。一般の符号化技術では、信号を周波数変換し、その上で量子化し、さらにハフマンなどの符号化処理が行われる。ここで、NHAでスペクトル自体を正確に推定すれば、事前にスペクトル数を大幅に削減でき、その後の符号化技術によって、さらにデータ量を飛躍的に減少させる可能性があるNHAスパースモデリングを提案を用いて、信号符号化技術を開発する。より少ない効率的なスペクトル表現ができれば、極限的なデータ圧縮につながる。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症の影響により、学内の実験施設の利用に支障が生じ、研究員の立ち入りが制限されたことにより、当初予定していた実験が行えなくなり、次年度に繰り越すことが必要になった。試作用の組み込みボードを購入し、課題研究のプログラムの実装化を行う予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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