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2022 年度 実績報告書

アルミニウムドロスの簡易無害化処理と毒性ガス除去材料化

研究課題

研究課題/領域番号 20K21857
研究機関東北大学

研究代表者

平木 岳人  東北大学, 工学研究科, 特任准教授 (60550069)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワードアルミニウムドロス / 硫化水素 / 水酸化アルミニウム / 無害化 / 資源循環
研究実績の概要

本研究で提案したプロセスによりアルミニウムドロスを簡易に無害化することができ、そこでは温水にアルミニウムドロスを浸漬処理することで、アルミニウムドロスに含まれる金属アルミニウムと窒化アルミニウムを水酸化アルミニウムに改質することができることがわかった。改質により得られる水酸化アルミニウムは1gあたり約100m2もの比表面積を有しており、アルミニウムドロスに元々含まれる酸化アルミニウムやMgAl2O4の表面に析出生成していることがわかった。またこの改質ドロスは酸素共存下において硫化水素を硫黄に酸化することができることが新たにわかった。反応機構の詳細を明らかにすべく様々な条件で試験を実施したところ、水酸化アルミニウムによる触媒酸化であると示唆された。一方でアルミニウムドロスの湿式処理プロセスで発生する副生廃液の発生原単位削減のため、副生廃液の循環利用試験も実施した。そこでは、副生廃液を最大9回繰り返し利用してもアルミニウムドロス中の金属アルミニウムと窒化アルミニウムを初期条件と同様に水酸化アルミニウムへ改質可能であることが分かった。また得られる水酸化アルミニウムの比表面積も循環利用回数によらず高い値を示すことが分かった。さらに副生廃液を循環利用して得られた改質ドロスを用いた硫化水素除去試験を行ったところ、いずれの改質ドロスにおいてもほぼ同様の硫化水素除去能が示された。これらの結果より、副生廃液を循環利用したアルミニウムドロスの湿式処理により得られる改質ドロスを硫化水素除去材として製品製造する廃棄物原料型機能性材料プロセスを提案することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] アルミニウムドロスのサステナブルリサイクルに向けて2023

    • 著者名/発表者名
      平木岳人、泉雄介
    • 雑誌名

      アルミニウム

      巻: 30 ページ: 7-10

  • [学会発表] 水処理アルミニウムドロスによる気相中硫化水素の分解除去2022

    • 著者名/発表者名
      仲鉢優臣、平木岳人、佐々木康、三木貴博、長坂徹也
    • 学会等名
      化学工学会第87年会
  • [学会発表] 湿式改質処理したアルミニウムドロスの硫化水素除去材としての有効利用2022

    • 著者名/発表者名
      仲鉢優臣、平木岳人、佐々木康、三木貴博、長坂徹也
    • 学会等名
      日本金属学会2022年秋期講演大会
  • [学会発表] 軽金属水酸化物および湿式処理を施したアルミニウムドロスによる有害ガスの除去2022

    • 著者名/発表者名
      仲鉢優臣、平木岳人、三木貴博、長坂徹也
    • 学会等名
      軽金属学会第143回秋期大会
  • [産業財産権] 硫黄酸化物除去材料及び硫黄酸化物の除去方法2023

    • 発明者名
      仲鉢優臣、平木岳人
    • 権利者名
      仲鉢優臣、平木岳人
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2023/004620

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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