生体成分あるいはそれと類似の機能を有するペプチドは、ワクチンのみならず医薬品として大きな注目を集めている。しかし、一般的に安定性に乏しく、また高分子であることから生体膜透過性も低い。本研究における被膜微粒子を用いる製剤化の試みは、ペプチド及び蛋白質性薬物の生体内での安定化をもたらすと同時に、膜透過に対しても促進効果が期待されている。本研究で開発された被膜微粒子は蛋白質抗原を樹状細胞の細胞質に効率よく送達させMHC-クラスI (MHC-I) に提示させる技術に応用可能あり、蛋白質抗原にてCTL (Cytotoxic T Lymphocyte) 活性化誘導可能なワクチンになると期待される。
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