「微重力下ではどのような細胞挙動をするのか?」と疑問に感じ、リアルタイム測定系クリノスタット搭載型蛍光顕微鏡の構築を本研究の目的とし研究に着手した。まず、リアルタイム観測が可能な蛍光顕微鏡載型疑似微小重力装置搭とクリノスタット回転培養可能な特殊チャンバーの開発を行った。この新たな蛍光顕微鏡を用いて細胞核を染色し、微小重力下でリアルタイム測定を行った。移動中にピントがずれるという問題点は残ったが、解析可能データ取得に成功した。核の挙動解析より、微重力下での有意な移動や変形は確認できなかった。細胞制御機能を有する核や細胞小器官への微重量が及ぼす影響を解明するためには、今後の詳細な研究が期待される。
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