• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

イオン液体を利用した革新的腸管吸収デリバリー技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K21898
研究機関徳島大学

研究代表者

石田 竜弘  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (50325271)

研究分担者 異島 優  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 准教授 (00457590)
安藤 英紀  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 特任助教 (00735524)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
キーワードイオン液体 / 経口投与 / 腸管吸収
研究実績の概要

中分子医薬品の経口投与技術の開発が切望されている。最大のバリアである小腸での吸収性を改善させるため、界面活性剤など様々な吸収促進剤が提案されてきた。しかし、中分子医薬品の吸収改善には至っておらず、実用化に進む可能性のある技術の開発は未達である。本研究の目的は、イオン液体をキャリアとした中分子医薬品の新規経口投与法を開発することである。
当該研究期間において、中分子含有イオン液体製剤の調製を行った。用いたイオン液体は、対象のペプチド性中分子化合物をよく溶解させ、溶解したペプチドを保存中の分解から保護することがわかった。また、血糖降下作用を有するペプチド性中分子は胃酸によって容易に分解される。残念ながら、イオン液体に溶解させてもペプチド性中分子は胃酸による分解を免れなかった。そこで、胃酸による分解を回避するために、中分子含有イオン液体製剤を腸管内へ直接投与した。その結果、ペプチド性中分子化合物の顕著な吸収と高い血糖降下作用が糖尿病モデル動物で観察された。これらの結果は、イオン液体がペプチド性中分子化合物の小腸からの吸収を促進することを示しており、イオン液体は経皮吸収を促進するだけでなく、腸管上皮細胞においても中分子化合物の透過性を更新する作用を有することを示しており、非常に興味深い。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

イオン液体が中分子化合物の経皮吸収を促進するだけでなく、腸管上皮細胞を介した吸収をを促進することを明らかにするとともに、実際に高い血糖降下作用が得られることを示すことができており、当初の計画通り研究を進めることができている事から、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

計画通りに研究が推進されており、次年度も当初計画に則り、誠実に研究を推進する。新たな課題として、胃酸からの保護が考えられる。カプセル化などによって保護できる可能性があり、新たに検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] イオン液体を用いたGLP-1受容体作動薬の腸管吸収性検討2021

    • 著者名/発表者名
      角南尚哉、安藤英紀、丸山敦也、三輪泰司、濱本英利、清水太郎、異島優、石田竜弘
    • 学会等名
      日本薬学会第141年会(Web開催)

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi