研究実績の概要 |
(1)微小リポソーム含有細胞サイズの巨大リポソーム W/Oエマルション遠心法により細胞サイズの巨大リポソームに微小リポソーム(分泌小胞に相当)を封入した巨大リポソームの構築を行った。さらに、微小リポソーム膜に、エクソサイトーシスに関与するSNARE(N-ethylmaleimide-sensitive factor attachment protein receptor)であるVAMP8(膜1回貫通タンパク質)を組み込むめに、無細胞発現系でVAMP8発現させることには成功したが、それを高濃度で微小リポソームに組み込むまでには至らなかった。 (2)人工系(細胞サイズ巨大リポソーム)と生細胞系(RBL-2H3細胞)の融合 巨大リポソームと好塩基球の膜融合を、Saitoらの方法(A.C. Saito et al., A method for cell-giant unilamellar vesicle electrofusion, PLoS One 9, e106853 (2014))に従って、electrofusion法により行った。細胞サイズの巨大リポソームに蛍光色素であるカルセインを封入し、RBL-2H3細胞とelectrofusion法により融合させることを試みた。交流電圧、直流パルスの条件を様々に変えて、最適融合条件を見出すための条件検討を行った。様々な電場条件で、巨大リポソームと生細胞の融合を試みたが、蛍光色素であるカルセインを内包したRBL細胞は認められなかった。
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