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2023 年度 研究成果報告書

日本上代史料に見える行政区画外の「国」の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K21974
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関関西大学

研究代表者

小田 芳寿  関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (10883829)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2024-03-31
キーワード令制に対応していない国 / 宮(離宮)と特別行政区 / 和泉国と和泉監の相違 / 中央官制と地方官制
研究成果の概要

申請者の研究は、日本上代文学史料に見える行政区画外の「国」の考察であった。本来、「国」ではないにもかかわらず、「国」として表現される理由を考えた。行政区画外の「国」該当するものに、「和泉国」、「吉野国(芳野国)」、「難波国」があげられる。これらの地域に共通することは、宮(離宮)が建てられていたということである。さらに、その宮と周辺地域を監理する特別行政機関、「監」(「和泉監」、吉野監」)や「職」(摂津職)が配置され、特別行政区になる。そしてその管理地域が「国」と同等の機能を持つようになった。その地域に関する国家的事業やそれに類する内容が行われる時に、「国」として表現されたと考える。

自由記述の分野

日本上代文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

申請者の研究は、従来、日本史学や考古学等からの試みが主流であった。これらの試みも重要であるものの、上代文学作品に、行政区画外の「国」が存在する以上、文学からのアプローチも重要である。いわば、複合的な研究視座が必要になる。学術的意義はここにある。
また、本研究では、行政区画外の「国」の社会的構造を考えた。古代日本では、都を座標軸の原点と定め、同心円状に区分されていく。都に近い畿内が、情報伝達、軍事防衛等のあらゆる点で重要な機能を担っていたといえる。その畿内に行政区画外の「国」が存在した。畿内の重要性を考えることは、中央官制と地方官制の差異を考えるうえで意義は少ない。

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公開日: 2025-01-30  

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