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2021 年度 研究成果報告書

伝統か革新か:啓蒙期からロマン派に至る近代アフォリズムのメディア文化史的再構築

研究課題

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研究課題/領域番号 20K22003
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関西南学院大学

研究代表者

二藤 拓人  西南学院大学, 国際文化学部, 准教授 (00878324)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワードアフォリズム / 断片・断章 / ドイツ・ロマン主義 / シュレーゲル / 手稿・草稿 / 文化技術論 / メディア論 / 編集文献学
研究成果の概要

啓蒙期からロマン派に至る作家(レッシング、A・フンボルト、F・シュレーゲル、ヘルダーリン他)の手稿を調査した。そこで頻繁にみられる、広い余白をもつ「二段構成型ノート」が、18世紀の学者階層に典型的な「文化技術」であったという仮説を立て、このノート紙面の余白への書き込みと、アフォリズム産出との密接な関連を例証する成果を出した。
個別に焦点を当てたロマン派シュレーゲルのノートの場合は、欄外余白での注釈・批判が顕著であった。彼のアフォリズム的な筆記は、こうした古典文献学の〈伝統的な〉書記実践に基づくが、その一方で、そこから逸脱するような〈革新的な〉アフォリズム産出の局面も明らかにすることができた。

自由記述の分野

ドイツ文学・メディア文化

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、近代アフォリズムを文化研究の枠組みから総合的に捉え直すことで、新たな研究領域開拓の可能性を探るものであった。具体的には、Siegert(2013)の「文化技術」論を基軸に、〈アフォリズム的なもの〉が成立するメディア的・文化的条件を問い直した。とりわけ国内シンポジウムや国際学会、国際論集において、アフォリズムのテーマ圏に「書記」の文化―更にその細部をなすノートの構成―あるいは遺稿の「編集」の歴史という側面から新たに光を当てたことは、本研究の学術的意義を示す成果といえる。
また、本研究の社会的貢献の面に関して、筑波大学主催の招待講演会にて研究成果のアウトリーチ活動の機会にも恵まれた。

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公開日: 2023-01-30  

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