研究課題/領域番号 |
20K22005
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研究機関 | 久留米工業高等専門学校 |
研究代表者 |
常木 佳奈 久留米工業高等専門学校, 一般科目(文科系), 助教 (60881654)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 木版多色摺口絵 / 出版文化 / デジタルアーカイブ |
研究実績の概要 |
2020年度は、構築済の「口絵ポータルデータベース」の拡充に注力した。その内容・成果は、以下のとおり。 1.公開済の画像データへ、絵師や書誌情報など、検索に必要な最低限のメタデータを入力した。これまでは、データベース上で画像が公開されていてもそのメタデータが入力されていないものが多く残っていたため検索でヒットさせることができなかったが、今回集中的に作業を行ったことにより、データベースの質を向上させることができた。データベースへは随時画像を追加しているため、今後も継続して入力作業を行っていく。 2.データベース上でのメタデータ項目表示について、検討・修正を行った。ただし、口絵という資源をアーカイブするにあたって必要なメタデータ項目については、今後も検討を続けていく必要がある。あわせて、口絵そのものにかんする情報と、口絵が収録されている単行本・雑誌にかんする情報との見せ方の工夫についても検討していきたい。 以上の活動を踏まえ、成果発表を行った(口頭発表1件)。 なお、2020年度に予定していたカリフォルニア大学バークレー校やオーストラリア国立図書館、そのほか国内の資料所蔵機関での調査については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、実施することができなかった。2021年度は、コロナ禍における資料所蔵機関の対応について十分に情報収集しつつ、すでにデジタル化されている資源を活用しながら出版文化研究についても進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要にも記述したとおり、2020年度はデータベースの拡充に注力した。その一方で、新型コロナウイルス禍においては国内外問わず移動が困難であったために、資料所蔵先での新規調査を実施することができなかった。以上の理由から、当初の計画よりもやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大が収束次第、資料所蔵先での調査を実施したいが、特に海外渡航にかんしては見通しが立っていない。2021年度はアラド美術館でのアーカイブ作業を予定していたが、場合によっては調査対象を国内のコレクションに限定するなど、研究計画を調整する必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス禍においては、2020年度中に予定していた海外(カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館、オーストラリア国立図書館)や国内(紫波町教育委員会)での調査を実施できなかった。以上については、感染拡大が収束次第、2021年度の研究計画を調整し、実施したい。ただし、現時点では調査の目途が立っていないため、場合によっては対象を国内のコレクションに限定するなど、研究計画を再調整する必要がある。
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