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2022 年度 研究成果報告書

高齢化社会での年金の持続性に関してー家計の観点を考慮した場合

研究課題

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研究課題/領域番号 20K22084
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0107:経済学、経営学およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

小寺 寛彰  東北大学, 経済学研究科, 講師 (60881828)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2023-03-31
キーワード高齢化による年金制度の維持 / 補助金年金制度 / アメリカ経済 / 世代重複モデル
研究成果の概要

本研究では、高齢化が着実に進むアメリカ経済で、将来、年金制度の維持のために若年世代にどのくらい税負担を強いられるのかを、家計の観点から検証した。特に、この検証では、補助的年金制度(配偶者年金制度、および遺族者年金制度)と年金制度の維持との関係性に焦点をあてた。家計の異質性を考慮した世代重複モデルを使って、アメリカ経済の将来をシミュレーションした結果、補助的年金制度の存在が、若年世代への税負担を著しく重くし、現役世代の若年層や将来の世代の経済厚生に負の影響を与えることが分かった。また、この結果は、たとえ年金受給開始年齢を引き上げても、影響は大きく変わらないことも明らかになった。

自由記述の分野

マクロ経済学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで、高齢化による年金制度の維持に関する既存研究では、主に個人を家計とみなし議論されてきた。しかし、現実経済では、家計の殆どは夫婦で構成されている。したがって、本研究は現実経済をより反映したものといえ、大きな学術的貢献といえる。
また本研究では、補助金年金制度が年金制度の維持に重要な役割を果たすことが分かった。具体的には、補助金年金制度の廃止は政府の年金支出を下げるのみならず、既婚女性の労働意欲も高め、将来の若年世代への税負担に影響することが分かった。この点は、高齢化が着実に進むアメリカ経済で、補助金年金制度の是非に一石を投じうる重要な示唆といえ、本研究の社会的意義も大きいと考える。

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公開日: 2024-01-30  

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