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2022 年度 研究成果報告書

戦間期日本における低所得層向け金融機関の意義

研究課題

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研究課題/領域番号 20K22101
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0107:経済学、経営学およびその関連分野
研究機関明治大学 (2022)
東京理科大学 (2020-2021)

研究代表者

井上 達樹  明治大学, 商学部, 専任講師 (10876626)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2023-03-31
キーワード経済史 / 計量経済史 / 近代日本 / 質屋 / 小口金融 / 低所得層 / 死亡率 / 社会保障
研究成果の概要

本研究では、戦間期の東京において低所得層向けの金融機関である公益質屋が健康に及ぼす影響を明らかにした。1927年から1935年までの質屋と死亡率に関する統計データを分析することで、公益質屋の利用拡大が乳児死亡率及び胎児死亡率を減少させたことが示された。これは、公益質屋による低利融資が低所得世帯の生活水準を向上させ、それが健康改善に寄与したためと考えられる。一方で、民間質屋と健康との関連は確認されなかった。

自由記述の分野

経済史

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、戦間期の東京市における質屋のデータを用いて、金融機関と公衆衛生との関わりを初めて明らかにした。この研究成果は、低所得層向けの金融機関が公衆衛生の改善にもたらした影響を示すとともに、歴史的な死亡率改善において質屋が果たした役割を明らかにした点で重要である。さらに、本研究により得られた知見は、歴史的な知見に加え現代社会においても、社会保障に関する政策策定に重要な示唆を提供するものである。

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公開日: 2024-01-30  

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