本研究では水害に関する情報を提供した後に,人々の水害に関するリスク認知、および防災対策行動がどのように変化するのかに関心がある。そこで、水害に関する情報の提供前後で、火災保険および水災補償に関する加入意思と支払意思額を2回にわたって回答させることで、情報提供による水害リスク認知の変化を分析した。本来、水害リスクが十分に認知されていれば、情報提供前後で人々の行動は変わらないはずであるが、今回のアンケートの結果から水害リスク情報の提供により、保険加入行動が変化したことが明らかとなり、今後、さらなる水害リスク情報の周知を進める必要があることが示唆される結果を得た。
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