研究課題
研究活動スタート支援
経済産業省「企業活動基本調査」のマイクロデータを用いた回帰分析により、マネジメント部門が企業の生産性にプラスに寄与することが示された。また、マネジメント部門の中でもとりわけ本社の研究開発部門および調査・企画部門の貢献度が高いことが確認された。これを踏まえて、時系列産業連関表を基に作成された経済モデルを用い、マネジメント部門のスマート化による生産性の上昇がマクロ経済に与える影響の評価を行った。その結果、生産性上昇による平均的な経済成長率がプラスになることが示された。
経済学
マネジメント部門と生産性を結ぶ経路やマネジメント部門の充実が生産性を向上させるメカニズムは十分に明らかにされておらず、これらの経路やメカニズムの解明を扱った本研究の成果は、先行研究を補完するものである。また、新たなICTの導入によるマネジメントのスマート化が経済指標に与える影響を評価する先行研究は見られず、いかなるスマート化が望ましいかという判断材料に乏しい。本研究ではこの影響評価を扱い、マネジメント部門を有する本社機能と経済指標の関係を分析する研究に寄与するものである。