本研究は,保育者がクラス替えをいかに実施しているのか,その実践知を明らかにすることを目的とした。保育施設3園で面接調査を実施した。分析の結果,以下の仮説モデルが生成された。保育者は【クラス替え実施の有無】を判断した後,2つの検討を行っていた。第1に,小学校区や保育の利用時間等の【クラス編成にかかわる考慮事項】を踏まえたクラス編成である。第2に,幼児が遊びの楽しさに出会っていくための【子どもたちの姿の見とり】に基づく【子どもたちが遊びを楽しむためのクラス編成】である。保育者は両者に関する【バランスの調整】を行っていた。最後に,保育者は【子どもたちを信じる】ことでクラス編成の案を決定していた。
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