自立活動の指導における教師の実態把握の観点を明らかにするとともに、授業の目標や内容を導き出すまでの一連の思考様式について検証し、その特徴や背景要因を解明することを目的とした。自立活動に関して専門性が高いと考えられる特別支援学校教師10名に対するインタビュー調査を実施した結果、対象教師は働きかけに対する反応や日常生活の行動等を丁寧に観察し、さらにその背景要因について仮説をたてながら実態把握を行っていることが明らかとなった。また、そのような思考様式に至る過程において、全ての教師が訓練会や研修会等への参加や書籍での勉強、教職大学院への入学等、長年に渡り自己研鑽を重ねていることがわかった。
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